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2011/03/10

「最近の音楽は…」にダマされない

「最近の若いもんは…」というフレーズ、
エジプトのピラミッドの壁画にも記されているほど
昔からあるフレーズのようです。

これは年齢を重ねるにつれて、
若者の文化、習慣を受け入れられなくなる
「思考の硬直化」と言えるでしょう。

世代が違うと環境が変わるのですから、
色んなことが違って当たり前。
それなのに、変化を受け入れられないのは
自己の記憶の曖昧さが原因だと思います。

過去の些細な記憶は徐々に薄れ、
相当インパクトの強かった事くらいしか思い出せなくなってきます。
その「過去のインパクトの強かった事」と
「現在の些細な事」を比較するのは対等とは言えないでしょう。
それに、過去の記憶はやや美化されてる事も多いですしね。

これは音楽にも言えて、
「最近の音楽はダメだ。俺の若い頃の音楽は…」
なんて論調をよく見かけますが、
おそらくこれも延々と続く堂々巡りの的外れな批判です。

僕らが若い頃の音楽は、やはり年長者に批判されてたもんですし、
その僕らが、若い頃の音楽を崇拝し、今の音楽を批判するのは
やはり対等ではないと言えるでしょう。

若い頃、音楽を好きになるきっかけとなった
インパクトの強さが記憶にすり込まれ、
今の「記憶に留めるに足りない音楽」を批判するのは無意味です。
僕らの若い頃だって、記憶に残らない音楽はたくさんありました。
記憶の中でそういう音楽が淘汰され、
インパクトの強い音楽のみが比較の対象となっているのです。

今の方が音質も良く、演奏も歌も格段にうまくなっています。
それは録音技術、編集技術の進歩が大きな要因です。
その技術の進歩に応じて、アレンジ面で出来ることが増え、
バリエーションがさらに広がりました。

これがイコール曲が良くなったではないです。
ポピュラー音楽でよく耳にする音楽は
ここ数十年単位ではさほど変わっていません。
変わって聴こえる部分は上記の技術の部分での変化です。
メロディーやハーモニーといったところは
特に変化したとは言えないでしょう。
ここ数十年で「新しいハーモニーの発見!」なんて
ニュースは聴いたことないですよね?
あればもっと話題になるはずです。
新しいハーモニーの発見は平均律から脱却しない限りありえません。

メロディーやハーモニーは変わらず、
音質や演奏が良くなったのであれば、
昔に比べて音楽は良くなっているはずじゃありませんか?
少なくとも悪くなっているはずはない。

それを今の音楽は駄目だ!というのは思考の硬直化でもあるし、
自分の好み以外の音楽を受け入れられてないだけではないかなと。
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